不動産投資というゲーム

不動産投資というゲームがあって 多くの人がのめり込んでゆく 入居者が入らない空室リスク 入居者による家賃滞納リスク 価格が低下する価格変動リスク 少し考えただけでもリスクは多い でもそんなリスクは 日本という国にいるリスクに比べれば ほんのささやかなリスクでしかない 現在の日本国の負債は 敗戦時の大日本帝国の負債と比べて2~3倍 国がいつ崩壊してもおかしくないのに みんなで安全だ安心だと合唱している 人災と天災が勢揃いした国にいて 人災にも天災にも みんなで気づかぬふりをする そんな国にいる個人の財産がどうなるかは 明治維新のときのことや 敗戦の時のことを考えれば 想像がつく 実際 日本の経済の破綻は 1791年(寛政の改革)1868年(明治維新)1945年(敗戦)と 77年おきに起きてきていて 次は2022年 なんと来年だ たとえ来年でないとしても いつかは必ず破綻する 破綻すると どうなるか 1945年を例にとって考えると まず 戦時補償債務は実質的には支払わないという御触れが 政府への戦時補償請求権に税率100%で課税するというやり方で出る 次に1回限りの財産税が課せられる 1946年3月3日時点で国内に居住する個人に 税率25%から90%の財産税が課せられ 銀行預金 郵便貯金 土地 家屋 株式 国債が取り上げられ 金銭納付が困難な場合には物納させられる 不動産投資をしていた人の財産は あっという間にゼロになる 事情は明治維新の時も同じ 地租改正といって土地を取り上げた 江戸時代もその前も同じ 忘れた頃に 人々から すべてのものを取り上げる 7世紀の大化の改新の頃からずっと 千年以上にわたって 個人の土地や財産を取り上げ続けてきた国に なにを期待するというのか フランスに土地や家を持てば いつフランス政府に取り上げられても文句は言えない そういう法体系なのだ フランスは収奪を隠したりはしない でも時が経てば たとえ壊されていたとしても 取り上げたものは戻ってくる スイスに土地や家を持てば 自分のものだと思えるけれど 払えないような額の税金がのしかかる 仕方なく銀行でローンを組めば 税金は安くなるけれど 緊急時には所有権が国に移る それでも取り上げられたりすることはない 日本 日本 と言う人たちが 不動産投資というゲームにのめり込む いつか全部取られてしまうことを 知ってか知らずか 熱心にそして真面目に ゲームに参加している